納品砦の戦い
水平線の向こうから、悪の締め切りがやってきて、襲い掛かってくる。まるでマーモとか何かの軍隊のように(笑)
そんな悪の軍隊と戦えるわけはなく、もっぱら逃げる。ひたすら締め切りという軍隊から逃げる。この時、誰を助けて、誰を助けないかの見極めがその後の自分のあり方を規定するかもしれない。逃げていくうちに、味方と思っていた人と別れ、散り散りになり、また死んだと思った人間とひょっこり再会したりする。
無事に逃げまくっていると、前方に納品砦が見える。納品が終われば、その納品砦の中に入って休息できる。一週間くらい。
その一週間が終われば、また水平線から軍隊がやってきて、それからひたすら逃げる逃避行が再開されるのだ。だいたいアニメの仕事のサイクルってこんな感じではないでしょうか。
black mass
レイトショーでブラックマスを見てきました。
邦題はブラックスキャンダルだそうです。
多分いろいろ配慮したのでしょう。日本人らしい気配りです。
さて、映画のほうですが、実話を題材にしている通り、かなり生々しく、日本人らしい気配りとは真逆な作品です。僕だったら、もっと過激な題を付けたいです。
日本はよくわかりませんが、アメリカはかなり映画もジャーナリスティックです。最近でも南米の麻薬王のドラマや映画が作られていますし、リアルな犯罪をモチーフにした作品が一定数作られている気がします。
そういえば、「オールズキングスメン」という映画も汚職を批判して当選した正義感あふれる政治家がいつの間にか、堕落してしまう映画でした。
「ブラックスキャンダル」は犯罪組織の元締めの兄と、上院議員の弟という対照的な組み合わせが面白く、ジョニーデップとカンバービッチが好演してます。
このジョニーデップが演じるジミーが人を殺しまくって大変です。まるで人を殺すことに使命を感じているかのごとく、熱心に人を殺し、人を恐喝したりします。でも母親や家族を大切にする心の持ち主だったという一面も出てくるので面白いのですが、このあたりは描写だけで終わってしまったようでした。
ただの娯楽作品でもなく、ただのジャーナリズムに陥ることもなく、この両面を満たした作品としては面白かったです。日本のテレビや映画業界とはとても比べられない自由度だと思いました。暴力の描写も人間は死ねばただの物体になるというキリスト教的な思想をこれでもかと体現してますね。
スコセッシの映画にも、イタリア系マフィアとアイルランド系マフィアの抗争や反目が出てきたと思いますが、イタリア系とアイルランド系は仲が悪いんだなあと感じましたが、アイルランド系の警官がイタリア系マフィアのメッセンジャーに成り果てるシーンは人種的にも、職業的にも二重の裏切りとなってしまい、逆に滑稽でおかしみがあるシーンでした。
そういう変なシーンが多く、非常に面白かったです。全体的な話のつながりがやや悪かった気がするのが、残念な気がしましたが、もう一度見てみたいです。
Ubuntu☆1日目
パソコンを先日自作したのですが、2万8000円という低価格で組んだということもあり、OSにはお金をかけられませんでした。
なので、windowsの代わりに原則無料のUbuntuをインストールしたので、ちょっと書いてみます。
インストールディスクを用意するのが面倒だったので、日経リナックス2016年2月号の付録を善用させていただきました。一応、1500円くらいの出費でした。
そのインストールディスクをウィンドウズの別のノートPCに入れて、その中のisoイメージを空のDVDに書き込みました。isoイメージがそのまま書き込めるように、書き込み専用のソフトをインストールして使います。
日経リナックスのただし書きによりますと、ブートの設定を変えないとブートできないかもしれないとあったので、わざわざ別のディスクに焼いたというわけです。そうすると大丈夫らしいですし、実際大丈夫でした。
Ubuntuのインストールそのものはそんなに手間取ることなく終了しましたが、他のサイトにもあるように、Ubuntuは慣れるまで再インストールを繰り返すそうです。面倒くさいです。
僕もDVDが見たかったので、ソフトをインストールしようと適当に入れてみたのですが、そのせいか、コンピュータの作動がおかしくなり、ソフトのインストール、アンインストールが一時的に出来なくなってしまいました。
幸い、アップデートを何回も失敗しながら根気よく続けた甲斐があり、そこから元に復帰しましたが、面倒でした。幸い、再インストールすることはなかったので、良かったです。
正直、Ubuntuは分からないことだらけです。パソコンやLinuxの背景知識もそれなりに必要になってくるので、勉強しないといけないでしょう。WindowsやMacのパソコンでは良くも悪くも背景知識がなくてもそこそこ動きますが、Ubuntuではそうもいかなさそうで、前途多難です。
とりあえず、ソフトはUbuntuソフトウェアセンターからダウンロードしてインストールすることを学びました。
よくわからないうちは、ターミナルからコマンドラインを使ってインストールすることは避けたほうがいいのではないでしょうか。そのせいで僕のパソコンはおかしくなりましたので、おすすめできません。
パソコンを自作してみた。
先週末、のべ2日間でパソコンを組みました。
ほとんど初めてだったのですが、なんとか無事動くパソコンを作ることに成功しました。
要点だけちょっと書いてみたいです。
コアは4コアsempronで、マザーボードはMSI製の安いやつでした。3600円くらいのものを、amazonで買いました。
他に特筆すべきは、ZALMAN製のケースです。mini-ITXなんですが、結構このケースが大きい。
総額で2万8000円ほどで作れてしまいました。これだけ安いとは驚きです。
OSはウィンドウズは予算の都合上、使えなかったので、日経リナックスの付録のubuntuになりました。とりあえず、chromeは使えます。
最初に大金を投入して壊すより、低スペックパソコンを作って自作に慣れることはおすすめできるのではないでしょうか。
それと今はコアがかなり進んでいるので、低スペックパソコンでもモタモタすることは少ないと思います。
sempron3850も今のところ、読み込みが遅いと感じるときはありますが、ブラウジング、文章作成くらいは楽にできますので、Linuxパソコンに慣れるためにも使ってみたいと思います。
飽きたら、サーバー化すればいいんだし。。
今度、自作するとしたら、A-10とか、FXシリーズですかね、やっぱし。それだと、なんとか5万円とかで行けそう。グラフィックボードをつけると7万円とか行っちゃうかもしれませんが。。
i-7も手を出したいところですが、グラボまでになると10万円は超えてしまいそうなので、まあ時期を見計らって手を出したいと思います。また昨年末みたいに値段が下がればいいのですが、そういう気配はもうなさそうですね。
それと、自作するときは、SATAケーブルは忘れないように購入しましょう。これをamazonから発送待ちに2日完成が伸びてしまいました。何事も経験ですね。
アニメ作画用のパソコンの理想的な構成とは・・・
最近、アニメ業界にもデジタル作画の催し物が盛んです。
ソフトはコミックプロ系のスタイラス、OLMが導入したというトゥームブーム、フランスからのテレビペイントあたりが、選択肢のようです。
フォトショップもアニメーション機能があるようなので、挑戦できるみたいです。*1
さて、今回はパソコン本体の構成について書きたいと思います。
デジタル作画をするにあたっては、どうしても、パソコン本体が必要になってきます。
アニメーションの各パートのうち、仕上げ、撮影は完全にパソコン上の仕事になったと思いますが、これからは原画さんもパソコンで描くようになるかもしれません。
アニメをパソコンで作る作業で難しいのは、タスクの切り分けということに気が付きました。タツノコでは原画~仕上げまでお願いすることができたと、確か監督のりょーちもさんが講演でおっしゃってたなあ、と思いましたが*2パソコン上での作業は際限がありません。能力さえあれば一人でアニメを作ることが可能です。
ですので、今回はあくまでも撮影・編集のことは考えず、原画~仕上げができるパソコンのスペックを考えてみたいと思います。
また、現場レベルでマックのパソコンで仕上げをやっている人を見かけますが、ウインドウズに限定したいと思います。マックはあまりよくわかりません。*3
ウインドウズになりますと、まずCPUがインテルかAMDかという選択があるわけですが、特にAMDでも問題はないと思います。*4
正直に言ってスペックはあまり問題にはならないかもしれません。
というのも、原画作業、動画作業に限ってしまえば、白黒の線を引けてしまえばそれで十分でしょう。問題はそれを原画マン、動画マンがわかりやすく感じるかどうかです。
ソフトでは操作性が大事ですが、ハードの機能面では、液晶画面の解像度、大きさが大事ではないでしょうか。しかも今のところ、商業アニメの解像度はそこまで高くはないので、フルハイくらいあれば十分です。大きさですが、27インチくらいあったほうが楽なのではないでしょうか。あまり小さい画面はお勧めできません。
きちんとしたスペックが必要と感じるのだったら、2880×1620dpi で27インチがいいと思います。ちょうど4kタイプのiMacを少しスペックダウンさせた感じですね。*5
アニメの仕上げというセクションは色を付けるのがメインのお仕事です。
仕上げは、色付きなのでそこそこの作業スペックは必要です。
グラフィックボードはなくてもいいのですが、あったら心強いです。
そもそも作業現場では、無茶を承知でいろいろやらされることもあるので、そうなると、スペックが必要です。例えば、最近流行のTCG風の絵を描いてほしいという依頼がアプリゲーム開発会社さんからくる場合は、グラボ+メモリは16GBくらいあったほうがいいかもしれません。スペックはどんな仕事を取ってくるかに応じて変わるので、ケースバイケースだと思います。
また、イメージ画はフォトショップで作ることがあるみたいなので、そうなるとフォトショップが動くくらいのスペックは必要です。セレロンとかではダメかもしれません。
ですから、原画+動画+仕上げの環境が必要でしたら、
Intel i3+グラフィックボード
メモリ16GB
液晶画面は27インチ(解像度 2880×1620dpi )
くらいが必要だと思います。
でも正直、原画、動画などの線を引くだけの作業では、
メモリは4~8GBでも大丈夫だと思います。
ちなみに撮影・編集になりますと必要スペックがかなり上がりまして、
Intel i7+グラフィックボード 以上
メモリ32GB以上 と考えたほうが妥当です。
以上、デジタル作画に必要なスペック考察でした。
AMDパソコンは触ったことがないので、触れられませんでしたが、
できればi3-6100と同じくらいの性能を持つ、A8-7600が必要かもしれません。*8
最後にですが、デジタル作画といっても、業界標準といえるようなソフトがまだ出てきていないので、使う環境に合わせて、パソコンを買ったほうがいいと思います。
*1:アドオン→
https://creative.adobe.com/addons/products/1524#.VqRn6CqLRmA
ちなみにこのアドオンの存在は長嶋佳代子さんのワークショップで教えていただきました。有難うございます。
*2:りょーちも監督は「夜桜四重奏」でデジタル作画を採用したそうです
*3:参考までですが、i5のiMacでメモリを16GBくらい積んだら十分ではないかと思います。心配なら32GBを積んでください。
導入事例紹介「タツノコプロ」様|LUV MACHINES Slim シリーズ [AMD APU]|BTOデスクトップパソコンのPC通販 マウスコンピューター
*5:最先端の映像の会社さんは8Kの作業環境らしいと、この前パソコンの店員さんから聞きましたが、「ベイマックス」を作るなら必要かもしれませんね。
*6:常時別のペイント系ソフトを動かしながらですと、8GB以上ないとですね
*7:クロック数2Gヘルツ以上
Photoshop ヘルプ | 必要システム構成 | Photoshop
*8:
中古 hpz400(Intel Xeon W3550)の使い心地
そういえば、昨年の11月ごろ、
ebayの通販で、ワークステーション hpz400 (中古)を
4万円(送料込み)で購入しました。
コアは4コア、8スレッドのIntel Xeon W3550ですが、
なんと、グラフィックボード(Quadro 2000)つきでした。
オーストラリア人は太っ腹です。
一通り使ってみての感想ですが、
は問題なく使えそうです。
コアの力は、i7-4770と比べてしまうと非力ですが*1
まずまずと言ったところです。
グラボなし、i7-4770搭載機は最安で7万円台後半からあったと思いますので、
コストパフォーマンスを考えると大変よかったです。
消費電力が大きいのがネックですが、(TDP130W)
簡単な作業は問題がないといえます。
どれだけの負荷に耐えられるのか、これから検証して行きたいと思います。