hangiumのブログ

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アニメ作画用のパソコンの理想的な構成とは・・・

最近、アニメ業界にもデジタル作画の催し物が盛んです。

 

ソフトはコミックプロ系のスタイラスOLMが導入したというトゥームブーム、フランスからのテレビペイントあたりが、選択肢のようです。

 

フォトショップもアニメーション機能があるようなので、挑戦できるみたいです。*1

 

さて、今回はパソコン本体の構成について書きたいと思います。

デジタル作画をするにあたっては、どうしても、パソコン本体が必要になってきます。

アニメーションの各パートのうち、仕上げ、撮影は完全にパソコン上の仕事になったと思いますが、これからは原画さんもパソコンで描くようになるかもしれません。

 

アニメをパソコンで作る作業で難しいのは、タスクの切り分けということに気が付きました。タツノコでは原画~仕上げまでお願いすることができたと、確か監督のりょーちもさんが講演でおっしゃってたなあ、と思いましたが*2パソコン上での作業は際限がありません。能力さえあれば一人でアニメを作ることが可能です。

 

ですので、今回はあくまでも撮影・編集のことは考えず、原画~仕上げができるパソコンのスペックを考えてみたいと思います。

 

また、現場レベルでマックのパソコンで仕上げをやっている人を見かけますが、ウインドウズに限定したいと思います。マックはあまりよくわかりません。*3

 

ウインドウズになりますと、まずCPUがインテルAMDかという選択があるわけですが、特にAMDでも問題はないと思います。*4

 

正直に言ってスペックはあまり問題にはならないかもしれません。

というのも、原画作業、動画作業に限ってしまえば、白黒の線を引けてしまえばそれで十分でしょう。問題はそれを原画マン、動画マンがわかりやすく感じるかどうかです。

 

ソフトでは操作性が大事ですが、ハードの機能面では、液晶画面の解像度、大きさが大事ではないでしょうか。しかも今のところ、商業アニメの解像度はそこまで高くはないので、フルハイくらいあれば十分です。大きさですが、27インチくらいあったほうが楽なのではないでしょうか。あまり小さい画面はお勧めできません。

 

きちんとしたスペックが必要と感じるのだったら、2880×1620dpi で27インチがいいと思います。ちょうど4kタイプのiMacを少しスペックダウンさせた感じですね。*5

 

アニメの仕上げというセクションは色を付けるのがメインのお仕事です。

仕上げは、色付きなのでそこそこの作業スペックは必要です。

グラフィックボードはなくてもいいのですが、あったら心強いです。

そもそも作業現場では、無茶を承知でいろいろやらされることもあるので、そうなると、スペックが必要です。例えば、最近流行のTCG風の絵を描いてほしいという依頼がアプリゲーム開発会社さんからくる場合は、グラボ+メモリは16GBくらいあったほうがいいかもしれません。スペックはどんな仕事を取ってくるかに応じて変わるので、ケースバイケースだと思います。

 

また、イメージ画はフォトショップで作ることがあるみたいなので、そうなるとフォトショップが動くくらいのスペックは必要です。セレロンとかではダメかもしれません。

 

ですから、原画+動画+仕上げの環境が必要でしたら、

Intel i3+グラフィックボード

メモリ16GB

液晶画面は27インチ(解像度 2880×1620dpi )

くらいが必要だと思います。

 

でも正直、原画、動画などの線を引くだけの作業では、

メモリは4~8GBでも大丈夫だと思います。

*6

 

ちなみに撮影・編集になりますと必要スペックがかなり上がりまして、

Intel i7+グラフィックボード 以上

メモリ32GB以上 と考えたほうが妥当です。

 

以上、デジタル作画に必要なスペック考察でした。

AMDパソコンは触ったことがないので、触れられませんでしたが、

フォトショップが動く基準*7を取れば、A4-7300以上、

できればi3-6100と同じくらいの性能を持つ、A8-7600が必要かもしれません。*8

 

最後にですが、デジタル作画といっても、業界標準といえるようなソフトがまだ出てきていないので、使う環境に合わせて、パソコンを買ったほうがいいと思います。

 

 

 

*1:アドオン→

https://creative.adobe.com/addons/products/1524#.VqRn6CqLRmA

ちなみにこのアドオンの存在は長嶋佳代子さんのワークショップで教えていただきました。有難うございます。

*2:りょーちも監督は「夜桜四重奏」でデジタル作画を採用したそうです

*3:参考までですが、i5のiMacでメモリを16GBくらい積んだら十分ではないかと思います。心配なら32GBを積んでください。

*4:タツノコAMD導入してましたし→

導入事例紹介「タツノコプロ」様|LUV MACHINES Slim シリーズ [AMD APU]|BTOデスクトップパソコンのPC通販 マウスコンピューター

*5:最先端の映像の会社さんは8Kの作業環境らしいと、この前パソコンの店員さんから聞きましたが、「ベイマックス」を作るなら必要かもしれませんね。

*6:常時別のペイント系ソフトを動かしながらですと、8GB以上ないとですね

*7:クロック数2Gヘルツ以上 

Photoshop ヘルプ | 必要システム構成 | Photoshop

*8:

ベンチマークスコア(総合)性能比較|BTOパソコン・PC通販ショップのマウスコンピューター